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2006年2月の1件の記事

2006/02/20

ホテル・ルワンダ

昨日、幕張にて『ホテル・ルワンダ』を観てきた。
上映中、一瞬も気を抜く暇がないくらいの濃い内容で、とても素晴らしい映画だった。
ぜひ、もっともっと多くの人に見てもらいたい作品だ。

この作品をみて、思った。
当時、100万もの人命を見捨てた世界は恥じ入るべきだと。
現在のアフリカの遠因となった植民地政策を行った、イギリス、フランスをはじめとするヨーロッパ諸国、なかでもフツとツチのいがみ合いを生み出したベルギーは懺悔するべきだと。

そして、同時代に生きながら、今まで無関心でいた自分も同罪だ。まさに『ディナーを食べながら、「怖いね」と言うだけ』だった。実際にその時そこには、恐怖に震え、うちひしがれ、助けを求める生身の人たちがいたのだから。

Little Birds -イラク戦火の家族たち-』の記事でも少し書いたが、戦争や紛争で被害に会い、逃げまどい嘆き悲しむ人たちに、常に自分や、自分の愛する人や、息子や娘や両親や友人の姿を重ね合わせて見る、そういった姿勢や想像力を持たなければならない。決して遠い、異次元の世界の話ではないのだから。同じような状況は、いつ何時、自分の身に降り掛かるかも知れない事なのだ。

また、常に理性と真実でもって、正しく社会を見つめていく努力を怠らないようにしなければいけない。『フツ』と『ツチ』について、民族学者は完全に異なる民族集団としてとらえる事ができないという。実際に、身内にフツとツチがいる,というのはごく普通のことだったようだ。なのに、アジられ、興奮したフツの人たちは、ツチの人たちを『ゴキブリ』と呼んで、まさに虫けらのように殺していく。人は相手も同じ人間だ、と思わなくなるとトコトン残酷になれることは歴史が証明している。だからこそ常に、そのような発言を行うモノに対して、警戒を怠ってはならない。

実在の主人公、ポールは、どれだけあそこから逃げ出したいと思っていたことだろう。他の人たちは彼を頼れるが、彼には何もなかったのだ。
想像を絶するプレッシャーだったろう。
『ルワンダと同じような状況になった時、あなたは隣人を守れますか?』
あの映画を見た後、私にはYesと答える自信はない。
彼のような強い人間に、心底なりたいと思う。

最後に、パンフに加藤登紀子も書いているが、あのような状況でも、子供達は時に笑顔を浮かべて踊り出し,唄う。とても好きなシーンです。
生きるということは、本当に素晴らしい。

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